ハッシュ関数とは何か知りたくて【買った本4選】

ハッシュ関数とは何なのか

「“ハッシュ関数”って何だろう」

と思って買った本の中で、分かりやすかった本、買ってよかった本を4つ、ご紹介します。

1. わかりやすいディジタル情報理論

一つ目の本は、デジタル情報数学の本です。

“ハッシュ関数について知りたい人”って、いくつかのパターンがあると思います。

その中でも、「ハッシュ関数の原理が知りたい」、「どういう計算規則で成り立ってるの?」っていう人向けです。

デジタル理論の本って、数式が全く出てこないか、あるいはものすごく分かりにくいかのどちらかに偏るんですよね。

でもこの本は、わかりやすいと題しているだけあってメチャクチャ分かりやすいんです。

デジタル処理に使われている演算を、定義にまで遡って教えてくれるので、『紙とペンを用意して、時に電卓を叩いて計算しながら読み込めば計算規則が理解できる本』という、まさに画期的な本でした。

———でも実は、ハッシュ関数について書かれているのは、たった4ページだけなんですけど。

それでも僕がこの本を買ったのは、ハッシュ関数の基礎理論について数学的に教えてくれる本が、この一冊しかなかったんです。

暗号技術の本って、大型書店で見てもほとんどが、数式なんて書いてないんです。

「ハッシュ関数ってどんな計算してるの?」って疑問に思った僕が暗号技術の本を探し回ってやっと見つけた貴重な一冊でした。

もしも僕と同じように、「数式について書いてねぇー!」ってパニクっている人がいたら、簡単な本ですけど、メチャクチャ良い本だと思います。

2. 暗号技術入門~秘密の国のアリス~

数学ガールの結城浩さんが書いている暗号の本。

「買うっきゃないっしょ!」ってな本です。

理系なら誰しも一度は目にしたことがあるはず、あの数学ガールの優しい語り口のまま、全編通して暗号について語り通してくれるっていう、とても贅沢な一冊。

「これ以上の説明が必要ですか?」

「いりませんッ!」

ってなりますでしょう?

僕も、買ってしまいました。

ハッシュ関数が出てくる章の題名は『一方向ハッシュ関数~メッセージの「指紋」をとる~』

ファイルをダウンロードするボタンのしたに、訳の分からない文字列が並んでいたりすることに気づいたことはあるでしょうか?

あの文字列のことを“ハッシュ値”と言って、あの値を使って、ファイルが改ざんされていないかどうかを検証したりすることがでるのです。

この本のメインテーマは、まさにこの“ハッシュ値”、これを指紋として利用している技術について、丁寧に教えてくれますよ。

———もちろん、暗号通貨についても。

こっちは、少しだけですけれども。

3. 現代暗号技術入門

正統派の暗号技術入門書。

『数式を極限まで削った状態で、出来るだけ詳しく説明している本』と言っていいかもしれません。

代わりにソースコードなどが載っていることもあって、かなり具体的な説明をしてくれる一冊です。

僕がハッシュ関数について調べる時に結城浩さんの本と一緒に買ったのは、この二つの本が絶妙に補完し合っていたからになります。

結城浩さんの本と、この本とを行ったり来たりしながら読めば、とっても解りやすかったですよ。

4. 現代経済学の直観的方法

いつの間にか僕の本棚に入っていた本。

———と、言うのは半分冗談で、半分本気です。

この本の著者は長沼伸一郎さん。かの有名な『物理数学の直観的方法』を書かれた方。

だから僕はこの本をジャケ買いして———積読してました。

今回見つけたのは、たまたまMMY(現代貨幣理論)について書かれている本がないかと、自分の本棚を漁っていた時です。

まさかこの本の中に、ハッシュ関数についての記述があるとは……。

この本の最大の特徴は、著者が長沼伸一郎さんである点ですね。

長沼さんによる『ハッシュ関数の直観的方法』が見事に炸裂していて、気持ちいいくらいに一瞬で、ハッシュ関数という概念を理解させられました。

ハッシュ関数が出てくる章の題名が『仮想通貨とブロックチェーン』

つまり、仮想通貨に使われているハッシュ関数について知りたいならば、まずはコレを読むべきです。

特に、プログラミングより数学の方が慣れてる人用の、第一冊になる本ですね。

まとめ

これまでの説明で、だいたい分かっていただけたと思いますけれど……

ハッシュ関数についてのみ書かれた本を、僕は見つけることが出来ませんでした。

だから、ちょっとでもハッシュ関数について書いてある本を買って、それぞれを読み比べることで調べました。

どの本も、ハッシュ関数について書かれているのは一部ですから、やはり初学者にとってはもっと詳しく説明してほしかったところは多々ありました。

それを補うために、僕は同種の本を並行して読んだのです。

もしも、この中の一冊を買って見て、読んでもまだしっくりと来なかった時は、もう一冊、何か買ってみることをおすすめします。

―――それは、ここに書かれている本でなくても。

コメント

タイトルとURLをコピーしました